メリーバッドエンド

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新約とある魔術の禁書目録14巻 感想・ネタバレ

新約とある魔術の禁書目録14巻の感想をあげたいと思います。

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©KADOKAWA/鎌池和馬はいむらきよたか

あらすじ

異能の力を全て打ち消す右手『幻想殺しイマジンブレイカー)』
VS負の想念で全てを消し去る『理想送り(ワールドリジェクター)』!

「やあ、幻想殺し
「だとすると、アンタは理想送りか?」
世界を意のままに、何万回でも塵にすることができる真性の『魔神』達。そんな無敵の存在らを、一瞬で消し去る少年がいた。
少年は『どこにでもいる平凡な高校生』にして、しかし同時に最大最悪の『理想送り』を右手に宿す存在。それは『新たな天地を望むもの』を全て消し去る、恐るべき力だった。そして、もう一人の『どこにでもいる平凡な男子高校生』上条当麻の右手に宿る『幻想殺し』と、表裏一体の存在でもあった。
幻想殺し。ぼくは『魔神』に用がある。ぼくをこんな風にした『魔神』達に」
「それはお前の事情だろ。俺達には関係ない」
少年二人は、学園都市の暗闇で対峙した。
互いに譲ることができないもののために。
この勝負の鍵を握るのは、レイヴィニアとパトリシア、二人のバードウェイ姉妹で……!?
極大のイレギュラー同士が、ついに激突する……! 

 見所

上条当麻と上里翔流

 今回は、上条さんの『幻想殺し』の対比となる存在『理想送り』が出てきました。そして、特殊な右手を持つだけではなく、周辺の人間関係も対比となっていました。

 

 上条さんが助けてきた人間や戦ってきた人間関係で出来た上条勢力。

 上里が助けてきた人間関係でできた上里勢力。

 

 その勢力の対比が描写されていました。

 上里勢力は、なんかラブコメの主人公って感じでしたね。

 みんなみんな上里が好きって感じでした。上里に対してYESマンでした。ラーメンなどで意見が分かれる事があっても最終決定権は上里にありでした。

 

 そして、誰かを助ける過程も異なっていました。

 上条さんは、相手の本末転倒となった理想を否定します。相手の主張を聞いて第三者の目線から見て違う選択肢を用意して助ける。また、根っこが腐った悪すら奈落の底から救い上げる力。

 上里の助けは、相手の理想に寄り添う事だと思いました。上里勢力の人間は、何かしらを肯定する事で助ける。

 

 二人は、それぞれヒーローでした。

 

 バードウェイ姉妹を助ける手段も二人とも違っていました。

 上里は、サンプルショゴスに寄生されたパトリシアに寄り添いました。姉もパトリシアも死なない方法。パトリシアにサンプルショゴスをコントロールさせる方法を模索する。絶対にパトリシアが死なない方法を模索する。

 上条さんは、サンプルショゴスを殺す方法でパトリシアを助けました。一回パトリシアの現状を考え、今ある使える手段を使う。そして、成功する確率が低くても最後にみんなで笑って追われるハッピーエンドを求める。

 

 そんな感じで対比されていました。

 

 最後に能力。

 『幻想殺し』、右手で触れた異能をどんなものであれ打ち消す。正体は「全ての魔術師達の怯えと願いが結実したもの」

 『理想送り』、対象を『新天地』と呼ばれる異世界へ追放し、その存在を現世から抹消し事実上の死を与える。 魔術師(魔神)達の、今ある世界を諦めたい、旅立ちたいという幻想が生んだ力である。

 

 こんな感じで彼らは対比されていました。

 今後の上里の活躍が楽しみです。