新約とある魔術の禁書目録21巻の感想をあげたいと思います。
前回の内容
あらすじ
アレイスターはついに大悪魔コロンゾン打破のキーポイント、ウェストミンスター寺院の墓地にたどり着く。そこで目撃したのは―世界最大の魔術結社『黄金』の長、メイザース。100年前、因縁の地・ブライスロードで両断したはずの男だった。メイザースだけではない。彼が率いていた強大な『黄金』の魔術師たちも一斉に科学の長に牙を向ける。魔術の腕ではメイザースに勝てない。なす術もないアレイスターだが、科学の地を作り、そこで積み重ねた100年は無駄ではなかった。上条当麻と一方通行。科学の総本山・学園都市で積み重ねた努力の『成果』である二人が、ついに最大最強のメイザースに立ち向かう―!
感想
上条当麻
今回は、サポートに回っていましたね。まあ、今回の敵は黄金という事もあって上条さんの活躍は少なかったです。
序盤は、メイザースとの戦闘でした。一方通行との共闘でしたがメイザースは、顔色変えていませんでした。この二人が共闘したら敵なしだと思っていましたが、流石メイザースですね。強いですね。クロウリー・ハザードも黄金の魔術師によって殲滅させられましたね。
その後は、アレイスターと一方通行と黄金対策をしていましたね。
アレイスターの解説を聞いても置いていかれている上条さん。咄嗟の機転は効くが、講義になるとついていけてませんでした。
王室派を狙うメイザースの前に立つ上条さんはカッコよかったです。
そして、アレイスターへのバトンタッチする描写も良かったです。
コロンゾンに刺されたアレイスターの前にして放つ言葉は主人公って感じでしたね。
「あのふざけた幻想を、粉々にぶっ壊す‼」
一方通行
今回は、一方通行の天才ぷっりに驚かされました。
魔術に対しての知識は一切に無かったのに、イギリスに入ってからの成長率が凄いです。
アレイスターの説明だけで黄金に対しての理解を深めていくのは、流石学園都市第一位だと思いました。能力だけではなく頭もいいですね。
そして、アレイスターがメイザースへの攻撃の余波で消滅しそうになっているクリファパズル545にした行為が凄いです。
アレイスターやメイザースに思いつきもしなかった行為を平然と行っています。一方通行の成長率が高いですね。魔術について知りはじめて数か月も経っていないのにアレイスターやメイザースの想像もできなかった行為をするなんて天才すぎです。
そして、クリファパズル545に言った言葉。第三次世界大戦で得た経験があるからこそ言えたセリフなんですよね。
クリファパズル545は、色々なことを勝手に諦めて、自己犠牲に走って満足している人間には、何も為すことができない。自身を守れないやつに他人を守ることができない。
かつての一方通行も同じでした。悪党と名乗って打ち止めと同じ世界で生きることを諦めて、自暴自棄になって暴れた事があるから分かる。そんな奴に大切な存在を守る事ができない。善人悪党そんな枷があっても打ち止めを守る事ができなかった。そもそも打ち止めを守ることにそんな枠組みは必要ではなかった。
その経験をしているからこそクリファパズル545に言った言葉に重みを感じました。
浜面仕上
本当にこいつはには驚かされますね。
魔術サイドでも戦力になる人間が常に周りにいます。
魔神、ダイアン=フォーチュン、バードウェイ、レッサー。
浜面は、人を引き寄せる力は持っていますよね。その力がアレイスターのプランのイレギュラーになれたんだと思います。
今回もダイアン=フォーチュンに認めてもらえてますしね。浜面の裏表ない行動が誰かを動かすんですよね。大切な人を守りたい。そんな行動を見てダイアン=フォーチュンは、浜面達を守る行動に出ました。まあ、ダイアン=フォーチュンの場合は、助けてもらった恩もありますけど。
ダイアン=フォーチュンで消滅していくシーンでの浜面。流石主人公って感じです。
納得できない理不尽な出来事に対して抗う事ができる浜面。その行為がプロからしたら滑稽な事でもそれを実行しようとする覚悟。カッコイイです。
最後の地の文なんてカッコよすぎです。
こうして。
一人の少年はまた、紛う方なき主人公へと返り咲く。
助け出せ。
綺麗に終わったなどと勝手に思い込んだ、孤独な少女を。
浜面が誰かを助ける決意をする描写が基本カッコイイです。
アレイスター・クロウリー
流石アレイスターと思える活躍でした。
前巻までは魔術師アレイスターとしての実力を見せつけられましたが、今回は学園都心の統括理事会長としての実力が存分に見れました。
アレイスターがメイザースを倒す為に見つけたのが教会でした。
その教会でオルソラと出会います。
アレイスターは、彼女に問いかけます。
「罪は、赦される時が来ると思うかね」
オルソラは答えます。
一生かけてその答えを探す。求めれば答えが出る物ではなく神が救いを与えてくれるものだと。
オルソラは、イシス=デルメールに手を染めてしまった。そのことを知っているアレイスターだからこそ響くものがあったと思います。
『それ』は求めれば求めるほど離れていく。
『それ』があったら誰も苦労しない。
『それ』はありえないのに、現実として結果がそこにある。
『それ』は自分には配られず、他の誰かが配られたもの。
「・・・神様ってヤツが大嫌いなんだ、くそったれが」
アレイスターが上条当麻や一方通行、浜面仕上、オルソラと出会う事で変わったんだと思いました。
しかし、最後は魔術師アレイスターとして決着をつけました。
サミュエル=リデル=マグレガー=メイザース。
アレイスターとメイザースとの対比が印象的でした。
理解者がいて妻がいるメイザース。
財も才も持っているアレイスター。
二人の対比がいいですね。
メイザースは、芸術の才能を持っているミナの隣に立ちたかった。だから、スコットランドの設定を持ち出し、魔術の腕を引き合いに出していた。
そんなメイザースにアレイスターは、言います。
魔術とは人を大切に想う気持ちに形を与えし技術なり。
魔術の存在を否定していたアレイスターがこんな事を言うなんて驚きです。